Dlgy9です。

適当ではある。

METRO2033を読む

METRO2033を知っているだろうか。

METRO 2033は、ポスト・アポカリプス的な世界観と、人間の生きる力強さを描いた作品だ。

ちなみに同名でこの小説を基にしたゲームがsteamやPlaystation3で発売されている。

store.steampowered.com

核戦争によって地上が放射能に覆われた近未来ロシアを舞台で、放射能から逃げるため人々はメトロへと逃げ延びた。メトロとはロシア中に張り巡らされた地下鉄の事で、駅ごとに人々は暮らしている。

またロシアと切っても切り離せないのは資本主義と社会主義の対立だ。このメトロ内でもやはり赤い思想は健在で、路線ごとに対立している。

そんなメトロ内で暮らす男、アルチョムが主人公だ。

ある時叔父の知り合いである"ハンター"が訪問してきた。彼と話していくうちに幼少期に犯した重大な秘密を告白すると、ハンターはアルチョムに重大な任務を託し何処かへ去ってしまう。

彼に託された任務を果たすため、危険で過酷なアルチョムの冒険が始まる。

 

 

この作品で最初に感じられたのは人が持つ生命力の強さだろう。人類が滅亡しかけているというのに人々は力強く生き続けている。しかもこの期に及んで人間同士で未だに争う始末だ。それでも人々は生きる価値を見出そうとしている。グルホフスキーが描く人間の性、本能は生々しく、しかしどこか美しさも感じれる物となっている。

私は先述のゲームをプレイしたことがある。緊張感やポスト・アポカリプス的世界観を先取りしていたが、小説にはそれ以上の哲学的考察、ドラマがあると感じた。

 

そんなMETRO2033、ぜひとも手に取ってみてはいかがだろうか。ロシア文学は人名などを覚えるのが難しいのでメモを取ったり、何回も読み直すのをおススメする。